ポーランド対エクアドルの試合を、丸山義行さん(74)はきのう東京都内の自宅でテレビ観戦した。「問題ない。よくやっていた」。両チームの選手のことではない。主審と副審を務めた、日本人の後輩2人についての感想だ。審判は落ち着いているように見えることが一番重要なのだそうだ。
中央大サッカー部の監督を長く務めた丸山さんが、日本人として初めてワールドカップ(W杯)の審判に選ばれたのは、70年のメキシコ大会。「W杯なんてだれも知らない時代でした。選手の圧倒的なスピードにびっくりしました」と振り返る。
今回のドイツ大会には、日本から2人の審判が選ばれた。国際サッカー連盟の厳しい審査に合格するのは、並大抵のことではない。走力などの体力テストに加え、心理テストや英語の筆記試験などいくつもの関門がある。
サッカーの母国インゲランドで19世紀に制定された最初のルールには、審判の項目はなかったという。フェアプレーが当然とされたからだ。しかし勝負へのこだわりから反則が増え、中立的な審判の必要性が高まり、現在のような形になっていったそうだ。
「正しい判定をして当たり前なのが、審判の世界なのである。だから、試合後に話題になるほうがおかしいといえる」(『ジャッジをくだす瞬間』講談社)。98年フランス大会の審判だった岡田正義さんは、こう書いている。
審判も1次リーゲでの実績をもとに、決勝トーナメントの場に立つことができるか決まる。日本の2人の審判も話題にならずに、次の舞台に進んでほしい。

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